【防振継手について】
1)機器接続配管の振動の緩和
防振支持された機器の振幅は、基礎に直接設置された機器の振幅より大きくなり、機器に接続されている配管のフランジ部等に働く振動応力の緩和をする。
2)配管の芯ずれに適応する
基礎に設置された機器と、天井を横引きしてきた配管を機器配管接続口に適確に合わすのは、困難だが、防振継手の許容偏心量範囲なら、難なく接続できる。
3)地震時の衝撃緩和
地震時には、防振支持された機器と配管は同時または異なった動きをし、機器と配管の接続部に大きな衝撃が加わるが、防振継手を使用すれば衝撃は緩和される。
4)機器振動の配管伝達防止
配管振動は、管内圧力変動による脈動からのものと、機械本体振動によるものが考えられるが、防振継手により、防振効果が期待できる。しかし、管内圧力変動による脈動からの振動は配管全体に発生するので、防振継手取り付け以降の横引き管や立管の防振支持は、建て屋の使用目的に合わせて必要となる。
このように、防振継手の役割は大きい。機器接続配管の振動の緩和・心ずれ適応・地震時の衝撃緩和については、必要なフレキシビリティーのあるものなら良いが、振動伝達防止については、材質的にゴム製の方が、金属製に比較して有利と考えられる。